第8夜『天才シェフの絶対温度』 石川宅治 ~一流シェフの考え方~
今回はミシュラン3つ星シェフの米田肇さんについて書いた石川宅治の著書『天才シェフの絶対温度』について紹介します。
大阪の肥後橋にHAJIMEというレストランを経営されています。
おすすめポイント
この本はこのような人におすすめです!
・一流のシェフは何をしてそこまでたどり着いたのか
・完璧主義を突き詰めた人はどれくらいストイックなのか
・シェフの修行とは何をしているのか
シェフの修行
フレンチのシェフである米田肇さんが修行~今のお店を開くまでの半生を描いた本になります。シェフの方がどのような修行をしているのかについて書いている本は珍しい気がします。
最初はもちろん下積みからです。いきなり自分に合うレストランにあたることができれば理想的ですが、実際にはパワハラまがいのレストランにあたってしまいます。
当時は嫌でしかたなかったとは思いますが、あとからこうも振り返っています。
修行の仕方が全くわかってなかったんです。シェフの下で料理を習うことが修行だくらいにしか考えてなかったんでしょうね。だけどそんなことは二次的三次的なことだった。料理人の修行はシェフが何を考えているのか何を見ているのかわかるようになること。極論すればそれがすべてといってもいい。
将来料理長になるということを短絡的に考えるとアシスタントとしては技術を学ぶだけでもいいかもしれません。しかし、アシスタントとして求められているのは料理長のサポートをすること。そのためには、何をどのように作り上げようとしているのかという料理長の目線や考えまでを理解して動くことが求められているということに気づいたのです。
一流シェフの心構え
このことについて本書ではこのように書いてあります。
厨房の片隅でミシェルにこう言われました。『これで完璧だと思ったら、それはもう完璧ではない。この世に完璧というものはない。ただ完璧を追い求める姿勢だけがあるんだよ』って
どの分野でもトップオブトップの人の姿勢というのは共通しているなと感じました。逆に、このくらいの意識で行うことができないといこのレベルまで行くことができないということを感じました。
まとめ
・アシスタントや部下の立場で考えるべきはスキルを身に着けるということだけではなく、上司が何を考えてその行動に移したのかということまで含めて理解すること。
・完璧というのは目指す姿勢のみがあって、実際には存在しない。